私、恋愛初心者なんですが。
「ごめんっ。遅れちゃって……」
会社の裏口の横に停まっていた榊の車に
乗り込んで璃子は謝った
「ううん、大丈夫。
それでさ、今日は家じゃなくて
行きたいところがあるんだけど良い?」
それに頷くと、車は発進しお互いに無言のまま目的地へ向かう
そして20分ほど走ると車が海岸沿いで止まる
夜景が車内の2人を少し照らしている
「ここって……」
「あぁ。俺が2度目に璃子にアタックした所
……ははっ、懐かしいな……」
「……うん」
「璃子、砂浜歩きながら告白したら
驚いて転んで砂まみれになったよな」
「あっ、あれは急にだったから……」
「……でも、今回は急じゃないよな。
璃子、返事聞かせて?」