私、恋愛初心者なんですが。
「……私、浩一さんと結婚したら
絶対に幸せになれるって思う
それに優しくて、大人で、
私の事、全て包み込んでくれる温かい人……
私も、そんな浩一さんが大好きです。
……大好きなのーーー」
「璃子」
「大好きなの……だからーーー」
「璃子…………俺、わかってたから」
そう言って榊は助手席に座る璃子を抱き締めた
「璃子?
俺さ、気付かない振りしてたんだ
去年のクリスマスに指輪プレゼントした後の
俺の言葉聞いてさ、璃子……笑ってたけど……
俺、いつもの笑顔と違うってーーー」
榊の腕のなかで璃子は首を振る
「違うっ……私は浩一さんとっ……」
「璃子……
璃子さ、俺とたくさん色んな話してきたけど
高校時代の話は避けてただろ?
……俺、何かあるんだろうなってずっと思ってたけど、その核心に触れたら……
璃子、いなくなっちゃいそうで……
ははっ、ごめんな……」