キミ想い
どのくらい待ってたんだろう。
私の身体が揺らされて、奥底に沈んでいた意識が一気に目覚めた。
一番最初に感じたのは寒さで。
次に感じたのは……
「なずな、大丈夫か?」
蓮の声。
蓮はしゃがみ込んでいる私の肩に手を添えて、私を覗きこんでいた。
「蓮……お帰り」
「お前、いつからここにいた」
「学校終わって少ししてから、かな」
答えると、蓮は眉間にしわを寄せる。
「バカか」
「ひどい」
「とにかく入れ。風邪ひくぞ」
「え……うん」
蓮の腕が私の腕をひいて立たせ、私は家の中にあげられた。