キミ想い


だって、重ねられた唇の感覚がリアルで。

死んでしまいそうなほど嬉しくて。


私は、ずっと伝えたかった気持ちを囁いた。


「もう、とっくに好きだよ」


すると、蓮の目じりが優しく下がって、今まで見たことのない表情を浮かべる。

刹那、彼の腕の中に、閉じ込められて。

再び、口づけが落とされる。

蓮から与えられる愛情が、私を甘くとろけるような幸福で包んで。


私の中の恋の結晶が、


強く輝いているような気がした。












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