キミ想い


「てコトで、なずな、また後でな」

「うん、またね」

「ハルも」

「おーう」


桃原が手を振って蓮に挨拶を返す。

そして残された私と桃原。


「えっと、じゃあ私もC組に移動しようかな」


桃原と私は特に友達ではない。

だから何となく気まずくて移動してしまおうかと発言したわけだけど……


「じゃ、オレも一緒に行く」


桃原は何とも思ってないのか、私と行く事を当たり前のように言って歩き出した。

ちょっと驚いて動けなかった私。

桃原が振り向いて、私を見る。


「何してんだー? 行こうぜ」

「う、うんっ」


慌てて桃原の隣に並ぶ私。


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