キミ想い
「さっき決まって、嬉しくて伝えに来ちゃった」
エヘヘと笑うかりんはとっても可愛くて。
私は起き上がるとかりんに笑みを向けた。
「おめでとう! うまく行くといいね」
伝えれば、かりんは身体を起こしてコクンと頷いた。
「うん。好きになってもらえるように頑張らないと」
彼女のセミロングに切られた柔らかなフォルムの巻き髪が揺れる。
「大丈夫だよ。いつものかりんらしくしてれば十分だって。で、いつなの?」
「来週の日曜。あぁ~、何着て行こうかなぁ」
ソワソワするかりんを見て私は笑いながら立ち上がる。
「青木君の好みとかわかればいいのにね」
「本当だよ。カジュアルな方がいいかなー」
「とりあえずお茶持ってくるよ」
「ありがとう」
かりんを自室に残し、後ろ手に扉を閉める。
途端、心に潜んでいる嫌な私が目を覚ました。