キミ想い


「はぁ……」


朝から溜め息を吐いて、私は机に突っ伏した。

原因は嫌がらせの手紙。

あれから10日経ったけど、毎日のように下駄箱に陰湿な内容の手紙が入れられていた。

内容は毎回微妙に違うけど、確実に私をけなすような言葉ばかり。

気にしないようにしようと思ってたけど、毎日となるとテンションもダダ落ちだった。

蓮に相談しようとも思ったけど、やっぱり気が引けて。

かと言ってまた桃原に甘えるのもどうなんだろうと悩んでいたら……

突然頭に衝撃を受けた。


「いたっ!」


驚きと痛みにガバッと起き上がると、目の前に立っていたのは桃原。


「なーに辛気臭いオーラ出してんだよ」

「桃原……おはよ」

「もしかして、また何かあったとか?」


……そんなに私って顔に出やすいんだろうか。

いやまあ、机に突っ伏してる時点で怪しいけど、寝てるだけとかあるのに。

それとも桃原が凄いんだろうか。

どちらにせよ誤魔化しはきかないと思った私は、素直に頷いた。


< 157 / 404 >

この作品をシェア

pagetop