キミ想い
「そんなオーラ出す前に相談しろって」
「……だって、桃原に甘え過ぎも良くないでしょ」
「ダチじゃん。ちょっと来い」
桃原が言うが早いか、私は手を引かれて強引にベランダへと連れて行かれる。
朝という時間でもあり、ベランダには他の生徒の気配はなかった。
「で? 今度はどうした?」
促されて、私はぽつりぽつりと手紙の事を桃原に話す。
すると桃原はベランダの手すりに寄りかかって空を見上げた。
「多分同じ奴が嫌がらせしてんだよな。しかも、秋明の奴って線が濃くね?」
「やっぱりそうかな……」
「部外者がこっそり来てんのかもしんねーけど……毎日来てんのか?」
「うん」
頷くと、桃原は手すりから背中を離して真っ直ぐに立ち私を見た。