キミ想い


思った刹那──


「やっ!?」


私の視界が真っ暗になった。


布か何かで覆われたのかもしれない。

確認したいけど、私の体はあっという間に羽交い絞めにされて口をガムテープでふさがれ、手首を何かで固定されてしまった。


怖い。

怖いよ。


何がどうしてこんな事になったの?

私はどうなっちゃうの?


恐怖で声も出ない。


と、野宮さんのつまらなさそうな声が私の耳に届いた。


「じゃ、それっぽくしよっか」


その声に仲間の子が「了解」って言いながら笑ったのが聞こえて。

何をされるのかわからずにただ怯えていたら……

ネクタイをほどかれる音と、胸元に外気を感じて。


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