キミ想い
STORY21 【君の背に感謝を】
足が重い。
まるで足枷がついているように、重くてだるい。
蓮に部室に連れていかれ問い詰められた日……
あの日が、私と蓮の最後の日になった。
それから数日、私たちは言葉を交わす事もなくなり……
「おはよ、桃原」
私は、まだ塞がりそうにもない心の傷と、その痛みに耐えながら毎日を過ごしていた。
「はよ。なぁなぁ、片桐~」
「うん?」
「今日さ、暇ならカラオケでも行かねぇ? 部活休みなんだよ」
ああ……そうか。
大会終わったから次の大会までは少し落ち着いてるんだね。
「うん、行こう」
「よっしゃ」
笑んだ桃原に私も笑みを返してから自分の席につく。