キミ想い
太陽の光が私を照らす。
それだけの事なのに、少しだけ心が回復したような気持ちになった。
自然の力は偉大だなぁ、なんて考えながらあてもなくブラブラし、いつの間にか辿りついた地元の商店街。
行きつけの本屋で立ち読みでもしようかな。
あ、欲しいCDがあるから先にそれをチェックして来よう。
心の中で決めてCD屋を目指して歩いていた私の視界に、見知った姿が入った。
「佐伯……」
名前をついつい口にして、私に気付かずこっちへと歩いて来る佐伯に手を振って見せた。
佐伯がチラッと私を見て。
「よお」
それだけ言うと、私の前で立ち止まってくれる。