キミ想い


ふざ…け……?


「……桃原」

「なに?」


一気に涙が引っ込んだ私は桃原を見て微笑む。


「次同じ事したらプロレス技かけるから」

「だったらなるべくセクシーなので頼むわ」


たった今謝ったはずなのにまたふざけた桃原。

私が睨むと桃原が笑って。


まるで追いかけっこするような感覚で駅に向かう間に、私の心がさっきよりもほんの少し軽くなっているのを感じていた。



ありがと、桃原。











< 193 / 404 >

この作品をシェア

pagetop