キミ想い
STORY22 【助けてくれたのは】
蓮と別れてから二週間が過ぎた。
「なんだか雨になりそうな雲だね」
朝からどんよりとしている空を見上げて、隣を歩くかりんが言った。
「そうだね。天気予報じゃ傘マークはなかったけど……」
かりんと登校するのは久し振りだ。
今日は右京が体調不良でお休みらしく、一緒に行こうと誘われたのだ。
「それにしても、本当に急だったね。別れたの」
「……うん」
「佐伯君、まだ元気ないよ」
「そう……」
「プレイにも、影響出てる」
私は、それ以上返事をする事が出来なかった。