キミ想い


「お前、もしかして体調悪いんじゃねー?」

「え? 体調?」

「顔、ちょい赤いし熱あるように見えっけど」


ああ……そうか。

もしかしたらこれ、知恵熱ってやつ?

色々あって考え過ぎの悩み過ぎで私の脳が危険信号出したんだね。


「ちょっと、保健室行ってくるよ」

「俺も付き添ってやろうか?」

「ありがと。でもそれくらい大丈夫。それにもうすぐ次の授業始まるでしょ」


確か次は、必ずチャイム前に教室に入って時間キッチリに始める先生だったはず。

厳しくて有名だからこの先生の時は生徒が比較的おとなしくしてるんだよね。

かくいう私もその一人で、授業の二分前にはバッチリ支度して待ってたりする。

こういった授業態度まで成績にバッチリ入れるんだもの。


だるい体で立ち上がると、一瞬フラッと景色が揺れた。

しかも今の動作だけで疲労感がハンパない。

これ……結構熱高いかも。


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