キミ想い
「……ん……」
熱い。苦しい。
ただそれだけを感じながら、私は重い目蓋をゆっくりと開いた。
「ここ……」
白い天井と周りを覆うクリーム色のカーテン。
「あら、気付いた?」
綺麗な声がして、私は熱のせいで少し乱れている呼吸をどうにか落ち着けようと深呼吸をする。
だけど、何だかそれさえもだるくて。
私は熱い息を吐き出した。
同時に、カーテンが開く。
立っていたのは保健の先生。
美人ではないけど、声が綺麗で癒されると評判の女性だ。
「これ、解熱剤よ。飲んでまた寝ていなさい」
「はい……」
「先生今から午後まで出かけてしまうのだけれど、大丈夫?」
問われて私はコクリと頷いた。
「そう。薬が少しでも効いたらそのまま帰宅なさいね」
「はい……」
渡された薬を冷たい水と一緒に飲みこんで、私は再びベッドに横になる。