キミ想い
いつの間にか眠っていた私を起こしたのは、桃原の声だった。
「片桐」
「……もも、はら」
「起きれるか?」
聞かれて、私はゆっくりと起き上がった。
もらった薬が効いているのか、さっきよりは体が楽になった感じがする。
「今……何時?」
「3時半過ぎ。もう授業全部終わった」
「えっ……」
私、そんなに眠ってたんだ。
「送って行くから帰ろうぜ」
言われて、桃原が私のカバンを持ってくれている事に気付く。
「カバン持ってきてくれたんだ。ありがとう。でも桃原、部活あるでしょ?」
「今日はミーティングだけなんだ。雪平に話したらオッケーくれたからさ」
右京が……