キミ想い


「佐伯ってポジションどこ?」

「俺はシューティングガード」

「背番号は?」

「8番。そーいや、片桐は部活は?」

「してないよ。何かやりたいけど、何がやりたいかわからなくてそのまま今日まで来ちゃった」


好きな事もこれといってない。

しいて言えば絵を描くのが好きな祖母の影響もあって、絵を描くのは得意な方だ。

けど、部活でしたいほど夢中ってほどでもなく……


今、私の心に常にあるのは右京のことくらいだ。


……そういえば。


「ね、佐伯って恋愛相談キングってホント?」

「誰が言ってた」

「長谷川」


私がクラスメイトの名前を出すと。


「あー、確かに相談された事あったか」


心当たりがあるのか、佐伯は視線を天井に移し思い出している素振りを見せる。


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