キミ想い

「だが、キングは大げさだ」

「そうなの？」

「たまたま、答えた事が当たってただけだしな」


いや、それってソコソコ凄いと思うけど。


私はそう思いながらドリンクを飲むと、佐伯が「片桐は」と言った。


「ん？」

「恋愛、してんのか？」


予想外の質問に、私は一瞬固まってしまう。

そんな私の様子を見逃さなかった佐伯はニヤッと笑った。


「ほほぅ……その反応は片思い中と見た」


な、なんでわかるんだ！


「まあ頑張れよ」

「他人事だと思って」

「ああ、他人事だ」


睨んでやると佐伯は肩を揺らして笑う。


「ま、相談があれば遠慮なく。有料でのってやるよ」

「絶対しないから」


全力で断ると佐伯はまた笑った。

自然と私も笑えてきて。


時間が来るまで、私たちはまったりと過ごしたのだった。