キミ想い


それから一時間後。

布団に入りながら会話していたはずなのに、いつの間にか眠ってしまっていたかりん。

今日一日、かりんは手伝いの私よりも忙しかったはずだからまだ22時という時間で寝入ってしまうのは当然だろう。

私はというと、どうしても昼間の事が頭から離れなくて眠れない状況だった。

蓮の優しい眼差しと、ハルの怒った表情。

蓮とはあれ以来話してないし、ハルとも一言くらいしか話をしていない。


……ハルはまだ怒ってるんだろうか。

もう一度ちゃんと謝った方がいいのかな……


悩んで、寝返りをうって。

その繰り返し。

何度もそうしているとそのうちイライラしてきて、私はガバッと起き上がった。

散歩してこよう。

本当は21時以降は部屋にいるようにってなってるんだけど、このまま部屋にいたら朝まで眠れそうもない。

もし右京に何か言われたとしても、悩み事でどうにもならなくてと正直に伝えて謝れば軽いバツで終わらせてくれるかもしれないし。

むしろバツもらった方が気が紛れるとさえ考えてしまっている私。

なんてネガティブモードなんだろうか。

とにかく、散歩に行こう。


私は短パンとお揃いになっているパーカーを羽織ると、かりんを起こさないようにそっと部屋を出た。


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