キミ想い


このまま蓮といるとまたもめるだろうか。

それとも……ここ数日の事を考えると、私たちはもう自然消滅してしまってるんだろうか。

そんな考えが過ぎった刹那、ハルが私と連の姿をその瞳に捉えた。

ハルの表情が固くなったのがわかる。

思わずハルから視線を逸らすと、飛び込んできたのは蓮の姿。

蓮はハルの様子を感情の読み取れない表情で眉ひとつ動かさずに窺っていた。

すると、つかつかとハルがこちらに向かって歩いてきて。

何か言われるのかと身を固くしていたら、ハルは不機嫌そうに蓮に話し掛けた。


「今日の夜八時に、すずらん公園の高架下バスケットコート」


時間と場所を告げるハルに、私は遊ぶ約束でもしていたのかと蓮を見たけど、どうやらそうではないらしく。

蓮は戸惑うように声にした。


「デートのお誘いなら俺じゃなくてなずなちゃんに──」

「勝負しよーぜ」


蓮の言葉を断ち切るようにハルがハッキリと言う。

私はどうしてこんな話になっているのかわからずにただハルと蓮を交互に見るだけで。

だけど──


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