キミ想い
呼吸を荒げながらコートに寝転がる蓮にハルが近寄る。
「……いじめっ子ハル君、ドSハル」
「お前には言われたくねーよ」
ハルが整わない呼吸のままムッと顔をしかめる。
そして、蓮の隣にあぐらをかいて座った。
「手加減されて勝って、それじゃお前も納得いかねーじゃん」
「俺はなずながゲットできればそれでもいいんだが」
「うーわ、最悪だなお前」
呆れたようにハルが言うと、蓮が小さく笑ったのが見えた。
「ま、どのみち原因ブッ壊さない限り、なずなとお前がより戻すのは無理だけどな」
「それだ。なかなか見つけらんなくてな……」
「見つけられないって、お前わかって探してんの?」
「知らん。けど、大体予想はついてるからな。普通に考えて、写真か動画か」