キミ想い
そして──種明かしはその日のうちに行われた。
私はそのままハルの家に寄り、その後一時間もしないうちに蓮が合流。
ハルの部屋で、ハルのお気に入りだというアーティストの曲をBGMに、蓮は私たち二人の話を黙って聞いていた。
「……ってのが真相なわけだ」
ハルが話し終えると蓮はどこかつまらないとでもいうような笑みを口元に浮かべた。
「まあ、予想通りだったな」
「マジで?」
「野宮の考えそうな事だ。てことは、やっぱりデータの入ってるカードをどこかに隠してあるって事か」
蓮は考えるように右手の人差し指と親指を顎に添える。
「携帯は見たんだよな?」
「バッチリ。けどなかった」
蓮が答えるとハルが胸の前で腕を組んで考え込む。
「だったらやっぱ部屋のどこかに保管してあんのか」
「引き出しとかめぼしいとこにはなかったから、もっと別のとこか、あるいは別の誰かに預けてあるかだな」
別の誰か……か。
可能性としては、あの時集まってた人たちの中の誰かだろうけど……
あ、もしかしたら。
そう思ったら、知らず声になる。