キミ想い
STORY07 【絶たれる恋情】
佐伯とのカラオケ発散日から数日。
「ね、佐伯。購買ってやっぱ混んでる?」
「戦争に近い。行くならチャイムと同時にダッシュだな」
「めんどい。代わりに行って来てよ」
「それこそめんどいからパス」
私と佐伯は以前よりも仲良くなっていた。
メールもちょこちょこするようになったし……
かりんが右京を支えにしているように、私も佐伯を支えにしているのだと思う。
……そう。
かりんは完璧に右京を頼りにしていて、右京も優しく支えているようだった。
少し前まで、右京の隣りにいたのは私だったのに、今はかりんがその位置にいる。
心なしか、かりんの右京に対する態度も変わって来た気がするし……
もしかしたら、なんて考えが過ぎる。
だから、私は昼休みになるとかりんに思いきって聞いてみる事にした。
風の柔らかい午後の屋上でご飯を食べながら、私は声を発した。