キミ想い
昨夜、佐伯に電話した私は、右京とかりんの事を報告した。
だからこそ、私がサボるのに付き合ってくれているんだろう。
私は地面を叩き付ける雨粒を見つめて話した。
「心の準備はしてたつもりだったんだけど、やっぱ……辛いや」
それだけ本気で右京を想ってたから、覚悟を決めたって辛い。
本当はね、どうしてって思う。
私じゃダメなのって。
ワガママに気持ちをぶつけて。
右京が困っても、好きだよって言いたかった。
でも……
そんなことしても、きっと
誰も幸せになれないんだよね。