キミ想い
「良かったね。青木君の反応はどんな感じなの?」
「それが良くわからなくて。元々柔らかい口調だし、勘違いさせられちゃうっていうか……」
話しながらしょんぼりしていくかりんが可愛らしくて、私は背中をポンポンと叩いた。
「告白してみれば?」
促したのは、純粋にかりんの恋を応援するつもりからなのか、それとも、早く右京の想いを無くしたいからなのか……
自分でもわからない。
「でっ、できないよ!」
「じゃあデートに誘ってみなよ。それくらいはしないと! アピールもないと進展もないよー?」
「う、う~ん……」
恥ずかしそうに俯いて悩むかりんは本当に可愛い。
これを見たら、男は誰だって好きになってしまう気がする。
右京が好きになるのも、無理ないんだ。
かりんは意を決したのか、力のある瞳で私を見つめる。
「誘ってみる」
恋は女を綺麗にするとは良く言ったもので、今のかりんは誰よりも強く、美しく、私の瞳に焼きついた──‥