キミ想い


「……どうしようかな」


言葉にして、しばらく悩んだ後、私はそのまま待ってみる事にした。

部活がないならすぐに帰ってくると思ったから。


……まあ、もしかしたら女の子とヨロシクしてるかもだけど。


ちょっと嫌な想像しつつも私はグレーの雲が広がる空を見上げた。

天気予報では今夜あたりに雪が降るって言ってたんだよね。


「なんか、もう降りそうなんだけど」


零した次の瞬間。


ふわりふわりと空から粉が降って来た。


「……マジですか」


私はポケットに入れていたホッカイロを取り出して、蓮を待ちながら空から降る雪を眺めていた──‥



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