「どうすんの?」
潤が、聞いてきても私は黙ったまま…。数分の沈黙が、二人の間に流れた…。
その沈黙をやぶったのは、潤だった。
「まぁ…。別にいいけど。どっか行くところあるなら、そこに行けばいいし。ここに、泊まっていってもいいし。好きにしていいから。」
そう言って、潤は台所の方に行ってしまった。
本当は、ここに泊まりたい…。けど、潤に迷惑かけてしまうし…。それより、なにより、
私なんかが居ていいのかが不安だった。
汚れた私と、潤が一緒にいていいのか…。売りをやっていると知ったとき潤は、どんな反応をとるのか…。不安だらけだった。嫌われたくなかった。でも、売りをやっているなら、出ていってとか…そんなこと悲しすぎるし…。ずっと、心の中にしまっていることを全部潤に話して楽になりたかった。
自分勝手なのは、分かっているけど…。
「潤…。私、泊まってもいい…?」
私は、気づくと潤にそう言っていた。すると、潤は台所から顔をのぞかせて言った。
「そう。泊まっていくのね。分かった。今、ご飯つくるね。」
潤は、笑顔だった。喜んでくれているようで、とても嬉しかった。
< 11 / 18 >

この作品をシェア

pagetop