ずっと、君を。
「おい。」
「え、あっ..はい。」
少しだけ放心状態になって
しまった私は 差し出してくれた手には
触れずに 立ち上がり教室を
飛び出てしまった。
「あ、もー。遅いよ。」
しばらく小走りをすると
渡り廊下のあたりに
美希ちゃんがいた。
「ごめんね。」
何回か軽く頭を下げながら
謝る。
笑顔で笑いながら
手を振ってくれる。
優しいな、なんて思いながら
軽く口元を緩ませる。
「麗、顔真っ赤だよ?」
「ほえ、そうですか?」
ふにふにと頬を突かれ
片手で自分の頬を覆うように
触る。
確かに..、少し火照ってる。