二度目の初恋をキミと




 帰りのSTが終わったらやることは一つ。


「泉崎くーーーーっん!」

彼に会いに行くこと。




「いい加減にしてくれない? 正直面倒、なんだけど」

「嫌です、好きなんです」


彼にウザがられているのは分かっている。

だって自分がされたら嫌だもん。



それでも、気持ちを伝えずにはいられない。



「今日、一緒に帰りませんか?」

「無理」


どんなに冷たくあしらわれたって、彼が好き。

私には計算なんて無理だから、毎日当たって砕けろです。





「俺はアンタと帰るつもりはないし、付き合うつもりもない」

彼はそう言って私を突き放すけど、それでも付いていくと、困ったような顔をして私を見る。



「はぁ、今日だけだからな」




「やったー!」



なんだかんだで優しい泉崎君、やっぱり好きです。







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