2人のエリーシャ
「もういいから、こっちに来てもう一回乾杯するよ」

一同はまた乾杯を済ませ、また飲んだり食べたりを再開した。
しばらく楽しい談笑が続いたあと、急に真顔になったエリーシャがエレン教官に聞く。


「私、冒険者の才能があるんですか?」

「なぜそんなことを聞くのかしら?」

エレン教官が首をかしげる。

「それは私がまだ中級冒険者だからです」

「訓練していけばいつかは上級になれるわよ」

エレン教官は、黄ブドウの杯を傾ける。

「私、いつかなんてイヤです」

エリーシャは立ち上がって

「エレン教官は最上級冒険者なんですよね?私とデュアルして下さい!」

エリーシャはエレン教官を真剣なまなざしで見つめてる。

「わかったわ」

「では、訓練所に行きましょう」

「はい」
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