２人のエリーシャ
「フライト・アート！」

たちまち、ふわりとカイの身体が空中に浮く。

「カイくん、空中を泳ぐ要領で戻ってきたまえ」

カイはぎこちないながらも空中でターンを切ってジンのところに戻ってきた。

ジンはカイの身体を抑えてくれてる間に自分から床に足を下ろした。

それから、ジンは杖を振り上げる。

「幻影術！カイ」

カイそっくりの半透明の幻影が現れて階段を上り出した中ほどまで上りところで少し戻ってまた歩き出しまた戻ってしまって進めない様子だ。
「無限階段だ！階段の他に入り口らしきものはないからカイくん、いったん、引き上げよう」

カイは同意した。

２人は洋館の正面に戻ると

「ジンさん、私に考えがあります。幻影術を使って洋館に火を放ったら敵がわらわら出てくるのではないでしょうか」

「いいアイデアだな。だが火事らしくするには高度幻影術を使わなくてはならない。それには集中がいる」
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