スキが言えない
3秒くらいボーっと見ていた。


「あれ、先生・・・?」


前を向くと先生はいなくて、薄暗い廊下が続いていた。


怖い・・・隙間から風が少しだけ・・・。


そう思うと寒気がした。


怖いよぉ・・・。ママー、なんでこんな学校に転校なのぉー?




だれかぁ・・・しぇんしぇー(先生)。


どうしよう・・・。



よし、とりあいず歩こう。


壁に片手をつきながら歩く。


手に汗を感じた。




自分の足音にもビクッとする。


しばらく歩いていると、道が2つに分かれていた。


どっちだろう。








「おぃ」


「イヤァァァ。ごめんなさい!すぐ出て行きますからぁーどうか呪わないでぇ」


怖い。逃げ出さなきゃ、そう思っていても足が動かない。



「おぃ」


声のする方向へ振り返るとさっき会った男の子。


話しかけてくれた明るい子は隣にいなかった。




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