<短編>隣の席の不良くん
………言ってしまった。
顔から血の気がさぁっと引くのがわかった。
勢いに任せて、つい口がすべってしまった。
…どうしようどうしよう、絶対怒られる!
「…おまえさぁ……」
黒木くんが、少し笑いを含んだ声で話す。
怖い。
呼び出しとかくらうんだろうか。
気が遠くなりそう。
「だったら、俺の中身もちゃんと見てくんね?」
「…え?」
何、それ?
おそるおそる顔をあげてみると、黒木くんは少し困ったような表情を浮かべていた。