君の笑顔が好きでした。
うちは窓の外から溢れる太陽の光で目が覚めた。

起き上がるときに頭に激痛が走った。

携帯を見ると朝の8時だった。

早くしないと学校に遅刻しちゃう。


「急がなきゃ…。」


激痛が走る頭を抱えてフラフラする視界に苦戦しながら学校に向かった。

外にでてみると雲ひとつない綺麗な空だったがうちにとっては災厄な空だった。

じりじりと照りつける太陽は皮膚が溶かされそうなぐらい暑かった。

必死に歩くもののその足は千鳥足で壁に頭をぶつけまくった。


「いっ…た…。」


視界がフラフラだからもう何が起きているかもわからなかった。


「大丈夫？」


不意に話しかけてきたのは遥斗くんだった。


「大丈夫だよ…。ちょっと急いでいたら壁にぶつかって…。」


うちは作り笑顔でガッツポーズをした。


「あれ？おでこ怪我してるよ？大丈夫？」


遥斗くんがおでこを見て心配そうに言ってくれた。


「大丈夫だから…！」


バックを持つとクラスへ急いで走った。

心配してくれることが嬉しいけど…今この心情で人と関わりたくはない。


クラスへ急いで入って席に座った。

隣にはまーくんがこっちを見て何か言いたげな顔をしていたので無視をして机に寝込んだ。


「頭いた…。」


頭が痛いことで寝れることもなくホームルームは終わった。

うちは保健室で寝ようと思って廊下をフラフラと歩いていた。

その瞬間、目眩がしてその場に倒れ込んだ。

クラクラと意識が薄れゆくなかで誰がか走ってくる姿が見えた。


「…里ちゃん！」


返事もすることなくそこで意識は途切れた。



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