ほっといて

母が口を開くのが怖かった。


こちらを見てる母が怖かった。



「よかった…

無事で…」


靴を置いている所だというのにも関わらず、母は裸足で下りて私に抱きついた。



信じられなかった。


母が私の心配をするなんて。



「じゃああたしはこれで」


私を連れ戻したおばさんは帰った。


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