パツ子と甘えん坊くん。



あたしは渋々ベッドから起き上がって顔を洗って、菜緒と大掃除を始めた。



「しかし、去年の年末よりもひどくなった?汚すぎ、小夏の部屋」



菜緒は言葉をオブラートに包むということを知らないらしい。
サラッと傷つくことを言う。



あたし的には綺麗にしてた気がするんだけど…



洗濯物はお母さんが畳んでもタンスにはしまわず、棚にのせたままそこから使い回す。



しまっても結局使うんだから、タンスにわざわざしまわなくていいよねっていう考え。



片付けようとしても端に適当に積んでおくだけ。



それで片付けたと満足するのがあたし。



菜緒はあたしの部屋を見て呆れることしか反応してない。



あたしは片付けをしながら菜緒の顔を覗き込む。
菜緒は散らかった棚の辺りを片付けてる。


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