パツ子と甘えん坊くん。



すると不覚にも目が合ってしまった。



「小夏、どうしたの?そんなに俺を見て」



真琴は首を傾げてあたしを見る。
慌てて顔を逸らす、あたし。



やば、まさか目が合うとは…



「そ、そんなには見てない!バカ!」



ツン発動。
でもそのツンが逆に真琴のいたずら心に火をつける。



「そんなに?結構視線感じたけど?」



真琴の口から白い歯が見える。
ニヤニヤして見てる。



そんなにとか余計なこと言わなきゃよかった。



顔を赤くして下を向く。
すると真琴があたしの頭を引き寄せた。



「何か悩んでる顔してた、小夏」


< 176 / 236 >

この作品をシェア

pagetop