パツ子と甘えん坊くん。
なんかお菊が布団に入る時より大きく布団が開いた気がする。
猫が入ってきたと言うよりは、大型犬が入ってきたような感じ。
重い瞼を頑張って上げる。
そこにいたのはまさしく大型犬。
「わぁ!?ま、真琴!?」
あたしは飛び起きた。
あたしのベッドの中には真琴がニッコリと笑って入っていた。
驚いた、そんなレベルじゃない。
眠気なんて一気に吹き飛んだ。
なんでお母さんは簡単に真琴を入れるんだ、家に!
「…小夏、おはよ?」
甘え声であたしの名前を呼んで、崩壊したあたしの前髪を優しく撫でる。
それだけで顔は沸騰したお湯みたいに熱くて。