パツ子と甘えん坊くん。



「ま、真琴は何をお願いしたの?」



真琴のお願い事がちょっと気になった。
自分は言ってないくせに。



んー、と真琴はしばらく考えてから口を開いた。



「…小夏と結婚出来ますようにって願ったよ」



え、け、結婚!?
今結婚って言ったよね!?



驚きすぎて言葉が出ない。
ア然と口を開ける、あたし。



新年の願い事にあたしと結婚のことを願うなんて…



「け、結婚する気なの?あたしと」



つい出たのがこの言葉。



だって現実味がないから、未来のことなんて考えたことなかったし。



すると真琴はあたしの左手をとって薬指をあたしに見せた。



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