パツ子と甘えん坊くん。



「…何笑ってるの?」



変人を見るような目で俺を見てくる小夏。



ツンとしてる小夏が可愛いから、なんて言ったらまた膝裏蹴られそうだからやめとく。



「…いや、小夏前髪作ったら可愛いのにな〜って思って」



と言ってニコッと笑ってみる。



小夏は頬を赤くした。



あ、これはもしかして膝裏蹴られるパターン?



照れ隠しにもしかしたら蹴ってくるかもしれない。



ちょっと警戒する。



でも返ってきた言葉は意外なもので。



「…ほ、ほんとにそう思ってるの?前髪作ったらあたし似合う?」



素直に上目遣いで聞いてくる。



え、こんな時に上目遣いは違反だよ、小夏。



女の子らしく前髪を梳いてる、小夏。



ツンとしてる時と素直な時、俺が予想してない方に小夏はいくからドキッとする。




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