パツ子と甘えん坊くん。



次の瞬間には真琴の唇があたしの唇に重なっていた。



う、うそ…
い、いきなり何で…?



長いキスが終わり、真琴の唇がゆっくりと離れた。



「…ま、真琴?きゅ、急にど、どうした…!?」



いきなりのことでパニクるあたし。
今きっと目がぐるぐる渦巻きみたいになっているだろう。



真琴は頬を少し赤らめながら答えた。



「…今朝俺に嫉妬させたから、そのお仕置き」



え、お仕置き?
何?真琴も同じこと考えてたの?



真琴は照れ臭いのか目を逸らしている。



あたしの顔も赤くなる。
でもそれよりも悔しさが滲み出てきた。



また真琴に先越された…!
放課後の甘え攻撃といい、何かと先を越されて何だか悔しい。



こうなったら…!


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