パツ子と甘えん坊くん。
毎年恒例
ただ今屋上で真琴と昼食中。
あたしはお母さんの作った弁当を頬張り、真琴は購買で買ったパンを頬張る。
真琴の両親は共働きで忙しい。
だからいつも真琴のお昼はコンビニか購買のパン。
スポーツやってるんだからもう少し食べないと力つかないよ。
今度あたしがお弁当作ってあげようかなー…
なんて言いたいけど相変わらずツンなあたしは、言えずに視線だけを真琴に送る。
真琴はあたしの視線に気付いたのかこっちを見た。
ヤバッ、目が合ってしまった!
逸らそうにも真琴がジッと見つめてくるもんだから、中々逸らせない。
「な、何…?」
照れを隠して真琴を見つめる。
真琴はふっと微笑んで、あたしに手を伸ばしてきた。
な、な、な、な、何!?
何する気だ、奴は!?
伸びてきた手はあたしの口元にきて、何かを取った。
「小夏、ご飯粒ついてるよ?」