パツ子と甘えん坊くん。



お弁当を食べ終えて、お弁当を袋にしまっていると真琴の声が聞こえた。



「…小夏、おいで」



振り返ると真琴は足を開いて、その足の間のコンクリートをポンポンと手で叩いてる。



あたしはお弁当を置いて、顔を赤くしながら真琴の足の間に入る。



大きい真琴の中に小さいあたしはスポリと収まってしまう。



お昼を食べ終わるとこうして予鈴が鳴るまで、真琴は仮眠。
放課後の部活のために体力温存と、朝練の疲れをとるためだとか。



『真琴の中に入るあたしの意味は?』
と聞いたら、
『抱き枕』と一言。



屋上の出入り口の裏にいるからいいものの、もし誰かに見られたらどうしてくれるんだ。



なんて思ってる反面、抱き枕になれて嬉しい自分もいる。



抱き枕になれて嬉しいって、へ、変人じゃないか!?



い、いやあたしは決して変人ではなくてただ少しでも真琴の力になれることが嬉しくて、その…


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