パツ子と甘えん坊くん。



今日一日、真琴に会えない。
あの眩しくて可愛い笑顔が見れない。



そう思うと涙が出てきた。
それを見たお母さんはドン引き。



「ちょっとあんた何泣いてんのよ…真琴くんに会えないからって…」

「…な、ないでない!」



ツンツンしつつも涙を拭う。
「完全に泣いてるじゃん」、とお母さんのツッコミが小声で入る。



「それに真琴くん大会近いんでしょ?風邪移したら大会出れなくなるわよ?あんたそれでもいいの?」



ゔっ
お母さんに痛いとこをつかれた。



真琴はもうすぐバスケの地方大会を控えてる。



真琴は上手いから勿論スタメンで出場する。



今の状態で真琴に会って、もし風邪を移しちゃったら真琴が試合に出れなくなる。



真琴には大事な試合だもんね、ここは大人しくしとかないと。



あたしは学校を休むことにした。


< 44 / 236 >

この作品をシェア

pagetop