パツ子と甘えん坊くん。
ボールがバウンドする音があちこちから聞こえる。
心地いい風があたしの前髪を揺らす。
あたしはゆっくりと目を開けた。
目を開けて起き上がると、そこは体育館だった。
あれ、あたしいつの間に体育館にきたんだっけ?
てか何で体育館で寝てるの!?
勢いよく辺りを見回す。
体育館内ではバスケ部が汗だくになりながら練習をしている。
その中には勿論、真琴の姿がある。
するとゆっくりと記憶が戻ってくる。
そうだ、あたし補習のプリント終わった後に寝ちゃってたんだ。
そしてふとお腹を見ると、大きめのタオルがあたしのお腹にかけられていた。
見たらすぐに分かった、真琴のタオルだ。
汗っかきの真琴は人一倍大きなタオルを部活に持っていく。