*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語
「お前がなんにも言って行かないから、あの時は大変だったんだぞ?
灯がいない、三日も帰って来てないって、村中大騒ぎになって。
慌てて黒松たちを都に行かせて、聞き込みをしてきてもらったら、火影童子が出たって、えらい騒ぎになっていてなぁ。
二条大路のお邸に現れたっていうから、四つ子に潜入させると、なんと怪我をしているというじゃないか。
肝を冷やしたよ。
………全くお前ときたら、本当に心配ばっかりかけてくれるんだからな」
「……………すまなかった」
眉を曇らせて説教を垂れる群雲に、ごもっともと納得した灯は素直に謝った。
灯がいない、三日も帰って来てないって、村中大騒ぎになって。
慌てて黒松たちを都に行かせて、聞き込みをしてきてもらったら、火影童子が出たって、えらい騒ぎになっていてなぁ。
二条大路のお邸に現れたっていうから、四つ子に潜入させると、なんと怪我をしているというじゃないか。
肝を冷やしたよ。
………全くお前ときたら、本当に心配ばっかりかけてくれるんだからな」
「……………すまなかった」
眉を曇らせて説教を垂れる群雲に、ごもっともと納得した灯は素直に謝った。