*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語
すると汀は、にんまりと悪戯っぽく笑う。
「ーーーだぁいじょうぶよ。
私に任せて!」
汀が自信たっぷりな表情で笑ったが。
(………任せてったって。
自分だって今から閉じ込められるのに。
………一体どうするつもりなんだ?)
藤波が再び首を捻っていた、その時。
「ーーーーーあっ!!!」
汀が突然、素っ頓狂な声を上げた。
周りの者たちが、びくりと肩を震わせる。
汀は驚いたような表情で口許を袖で覆いながら、東の月を指差す。
「あそこに、月の都からかぐや姫を迎えに来た天人(あまびと)たちが!!」
「えぇっ!!??」
皆が思わず、汀の指した方を見た。
「ーーーだぁいじょうぶよ。
私に任せて!」
汀が自信たっぷりな表情で笑ったが。
(………任せてったって。
自分だって今から閉じ込められるのに。
………一体どうするつもりなんだ?)
藤波が再び首を捻っていた、その時。
「ーーーーーあっ!!!」
汀が突然、素っ頓狂な声を上げた。
周りの者たちが、びくりと肩を震わせる。
汀は驚いたような表情で口許を袖で覆いながら、東の月を指差す。
「あそこに、月の都からかぐや姫を迎えに来た天人(あまびと)たちが!!」
「えぇっ!!??」
皆が思わず、汀の指した方を見た。