*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語
すると看督長が無表情に返した。






「お前の罪状が決まったぞ。



数知れぬ邸への侵入、窃盗。


そして、右大臣の姫君を拐かそうとした誘拐未遂」







「……………」







灯は無言のままだった。







「これだけの罪名が並べば、どのような罰が下されるか………自分でも分かるだろう」






「………………」







反応を見せない灯に呆れたように、看督長は無感情に告げた。







「ーーー死罪だ。



お前は二日後、市中ひきまわしの上、公開処刑され、晒し首にされる」








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