*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語
そのようなてんやわんやの狂騒の只中で。
「ーーー青丹丸!!
あなたったら………こっそり唐櫃に隠れてついて来ていたのね!!」
「くぅん、きゅぅん」
唐櫃の中の装束に紛れるようにして、青丹丸が東二条殿からついてきたことを悟り、汀は驚いた。
「まぁ………狭かったでしょう?
暗かったでしょう?
息苦しくはなかった?」
「くぅん………」
「そうよね、寂しかったのよね。
………あなたがいてくれて助かったわ、ありがとうね」
「きゃん!!」
汀は青丹丸を懐に抱きしめ、何度も何度も頬ずりをした。
「ーーー青丹丸!!
あなたったら………こっそり唐櫃に隠れてついて来ていたのね!!」
「くぅん、きゅぅん」
唐櫃の中の装束に紛れるようにして、青丹丸が東二条殿からついてきたことを悟り、汀は驚いた。
「まぁ………狭かったでしょう?
暗かったでしょう?
息苦しくはなかった?」
「くぅん………」
「そうよね、寂しかったのよね。
………あなたがいてくれて助かったわ、ありがとうね」
「きゃん!!」
汀は青丹丸を懐に抱きしめ、何度も何度も頬ずりをした。