*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語
真菰と真砂のやりとりを聞いて、小桃は大きく目を見開いた二人を見上げた。
「…………なっ、う、うそ!?」
小桃から睨むように見つめられ、真菰は唇を尖らせる。
「うそなんかつくもんか!
本当だよ! なぁ、真砂」
「あぁ、そうだよ!
母ちゃんが檀弓から聞いたって言ってたもんな」
「………うそだっ!!
小桃は信じないよ!!
ねぇ灯、うそだよね!?」
「ちがうよ、本当だって!!
なぁ灯、このお姫さまは灯が連れてきたんだよな!?」
「……………」
三人の子どもたちに詰め寄られ、灯は困ったように汀を見下ろす。
すると汀も、真菰たちと同じようにきらきらとした瞳で灯を見上げて訊ねた。
「ねぇ、本当なの? 蘇芳丸!」
灯は眉をひそめて汀の頭を小突き、黙って歩き出した。
「…………なっ、う、うそ!?」
小桃から睨むように見つめられ、真菰は唇を尖らせる。
「うそなんかつくもんか!
本当だよ! なぁ、真砂」
「あぁ、そうだよ!
母ちゃんが檀弓から聞いたって言ってたもんな」
「………うそだっ!!
小桃は信じないよ!!
ねぇ灯、うそだよね!?」
「ちがうよ、本当だって!!
なぁ灯、このお姫さまは灯が連れてきたんだよな!?」
「……………」
三人の子どもたちに詰め寄られ、灯は困ったように汀を見下ろす。
すると汀も、真菰たちと同じようにきらきらとした瞳で灯を見上げて訊ねた。
「ねぇ、本当なの? 蘇芳丸!」
灯は眉をひそめて汀の頭を小突き、黙って歩き出した。